Program for EU-Japanology Education and Research(PEJER)
メンバー紹介
 
研究紹介
 
  昨今中国内外において中国映画史を読み直す作業が盛んになりつつあります。現在のわたしの関心も、このような歴史の読み直しにかかわるものです。従来主流だった(ある意味で現在も主流ではありますが)、政治イデオロギーを濃厚に反映した作品史中心の“左翼的映画思想史”ではなく、配給・興行・海外への輸出を含めた産業文化史を視野に入れ、地域横断的・領域横断的な映画史構築の可能性を探っています。近年は特に中国建国前の上海映画界が受けた外国映画の産業的・美学的影響について中国・台湾・アメリカを中心に史料調査を行っており、「民国期上海の映画館について―国産映画上映館の誕生と映画館の経営状況を中心に―」(『野草』第81号)等の成果を発表しています。
 
 
 
講義内容
 
 「日本映画研究の現在」をテーマとして、2回の講義を行います。
  この講義では、東アジア、とりわけ、中国、香港、台湾における日本映画研究とヨーロッパ映画研究の歴史と現状について取り上げます。日本映画やヨーロッパ映画は、東アジアにおいてどのように受容されてきたのでしょうか。そこには、日本やヨーロッパによる東アジアの植民地支配の歴史が、どう影響しているのでしょうか。この授業では、こうした問いに答えることで、「EU-日本」という関係を東アジアの文脈において相対化していきます。
 
 
 
メッセージ
 
  みなさんが抱いている日本研究への関心を、関西大学EU-日本学教育研究プログラムによってさまざまに相対化することは、みなさんに新しく新鮮な発想をもたらすでしょう。このプログラムでは、そのような発想をみなさん自身の研究にすぐに生かせるよう、学術研究の実践的スキル習得の機会も用意されています。ここを出発点として、自由で柔軟な発想にもとづく日本研究を発信していきましょう。
 
 
 
大学院教育改革支援プログラム 関西大学EU―日本学教育研究プログラム