AGxKANSAI 2022 Art and Philosophy in the 22nd Century After ARAKAWA+GINS

会期: 2022年3月11 - 15日 会場: 京都芸術大学(対面+オンライン)

ラウンドテーブル(対面)(J/E)
荒川修作とマドリン・ギンズの"組み立て直し"──アーカイブ研究からの試み

荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所
(松田剛佳、瀬野はるか、川口春佳、本間桃世)
*対面、日英通訳つき

* 英語字幕つき

AGxKansai 2022ではこれまでのアーカイブの進捗報告ならびに膨大な資料の中から、1979年をテーマに発表を行う。1979年とは荒川修作の渡米後初めて日本で大規模な個展が開催された年であり、一方で荒川の良き理解者であり、師であり、そして良き友であった瀧口修造氏が逝去した年でもある。
私たちはこの年を、後の荒川の軌跡を辿る上で重要な時代の始まりの年と位置づけ、AG TokyoおよびRDFの有する資料の他、慶応義塾大学アート・センター瀧口修造アーカイブ蔵の荒川―瀧口書簡から1979年の荒川修作について新しい切り口で考察していく。

松田剛佳(荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所 支配人)
「荒川修作+マドリン・ギンズの掲載誌アーカイブ」

荒川+ギンズアーカイブの中から2人に関する論文、雑誌、新聞、カタログなどの掲載誌アーカイブについて、構築方法、そこから見えてくるもの、活用例、これからの展望などを紹介する。

瀬野はるか(荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所 アーカイブ担当)
「書簡アーカイブ報告より——1979年、書簡から考察するもう一人のアラカワ」

書簡アーカイブの報告と特に1979年の書簡や資料を参照し、発表する。個展開催のため18年ぶりに帰国した荒川は「日本を捨てた芸術家」とメディアに言われたが、書簡というプライヴェートな資料体から、1979年における「もう一人のアラカワ」を浮かびあがらせる。

川口春佳(荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所 アーカイブ研究)
「1977〜79年における荒川修作‐瀧口修造往復書簡について」

A+G Tokyo Officeの書簡アーカイブのうち、荒川のメンター的存在だった瀧口修造氏との書簡に焦点を当てる。 当事務所と外部アーカイブ機関それぞれが所蔵する資料を参照しつつ、荒川と瀧口の往復書簡を日付順に再現し、そこから見えてくるものを論じる。

本間桃世(荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所代表、RDF代表)
「荒川修作はなぜ1979年の個展を「瀧口(修造)さんひとりに見てもらえればよかったのだ」と言ったのか」

川口の発表を受け、特に1979年の個展の準備期間に交わされた荒川と瀧口の書簡のやりとりから読み解く荒川の瀧口修造への想いと二人が育んだ豊かな創造世界について考察する。

発表後に討議および質疑応答を行う。

荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所(以下AG Tokyo)では更なる荒川+ギンズ研究の発展のため、荒川没後2010年より掲載誌、書簡を中心に荒川修作/荒川+ギンズに関する資料の収集、スキャニング、データベースを作り「荒川修作/荒川+ギンズアーカイブ」の構築作業を進めてきた。また2016年からは関西大学東西学術研究所・身体論研究班と定例会およびReversible Destiny Foundation(以下RDF)と様々な共同研究を行ってきた。

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